還暦を越えて 初めの一歩 第8話「水商売」考


ウイキペディアによれば、「水商売」とは、先の見通しが立ちにくく、世間の人気や嗜好に大きく依存し、収入が不確定な業種や職業およびそうしたものに従事する人を指す日本の俗語である。なお、日雇い労働者、農家、漁師など、人気や嗜好以外の要因で収入が安定しない職や働き方を含まない。とある。また、

「水」は収入が不確定な状態を指している。飲食店、風俗店は景気の良し悪し、天候や客の気まぐれなどによって収益が大きく左右されるものである。 また、芸妓さんが「泥水稼業」と言われていたからという説あるいは、江戸時代に街路にあった「水茶屋」からという説もある

この水商売の多くは個人事業主による経営が多く、BtoBを基本としている弊社ではあまりいないお客さまだ。そして経理を担当する身としては、かつて回収に困ったこともあり、あまり歓迎されるお客さまとは言えない。

ただ、先日お店を経営し始めて10周年を迎えたスナック「つぼみ」は違う。ママが弊社

社長の教え子ということもあり、開店当初から応援し、最近はお店の販促品のお手伝いもさせていただいている。

10周年を迎えた「つぼみ」のママと

10周年を迎えた「つぼみ」のママと

バレンタイン用に作らせていただいたチョコレートパッケージ

バレンタイン用に作らせていただいたチョコレートパッケージ

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企業寿命が短い中、まず水商売で10年続いたということが素晴らしいと思う。

景気に左右されつつお店の場所は当初の中心街から現在は少し外れたが、それでもお客さまをつなぎとめておく秘訣は何だったろうか。

自分たちのビジネスにも通じるものがあると思って考えてみた。

ひとつは、仕事をしてみて分かったことだが、以前お願いしていた印刷会社にはけっこう不満を持っていたようだ。対応の遅さや、間違いの多さ。当然といえば当然のことなのだが、それができていなかったようだ。

仕事としての「当たり前」をきちんと把握していること、仕事に対する厳しさを持っているということ。

そして雇う女の子たちへの対応も考えていた。女の子たちはけっこう入れ替わりも多いのだが、その女の子たちにいかにお客さまを覚えておいてもらうかを考えて、お店を移転した時、お客さまカルテを作らせていただいたこともあった。女の子…要するに会社でいう社員にも厳しい。

そして接客は、えこひいきするわけではなく、お客さま一人一人を「特別な人」として対応する。

賑やかが好きという人、黙って飲むのが好きな人、人それぞれだけど二度三度と来ていただくための手法は私たちと基本同じかもしれない。

その場その場コミュニケーション能力、時にはスキンシップ。

お客さま一人一人を特別な人として大切に対応する気持ち。

大切にされたお客さまは必ずリピートされるはず。そしてさらに、いつだって特別な人になりたいのもお客さま。これは自分が消費者と思えば分かります。

10周年のお祝いにお店におじゃまして感じたことは、移転して自分の地元に店を構えたことも、続いていく秘訣かもしれないということ。そこにコミュニティを作ることができる。同級生とか同窓生という関係性は、お客さまをつなぐ大きな共感ポイントだ。

ママもだんだん歳を重ねる、ともなってお客さまも歳を重ねる。お客さまも一緒に年を重ねていけばいいんじゃないかと思った。

小さいながらもコミュニティの場を創出する、それはこれからのビジネスの有り方だと思う。そしたら水商売は「水」ではなく「堅い」商売になるかもしれないんだ。

 

『ゆく川の流れは絶えずして しかももとの水にあらず』

私たちの業界の仕事こそ、昨今は水商売なのかもしれない。

となれば、この水商売に倣え。

『溺れる者は藁をもつかむ』なんてことにならないように・・・


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