エルメスのバーキン。
このバックになぜこの名前がついたか、ご存知の方も多いと思う。
エルメス社の社長が偶然飛行機でバーキンと隣り合わせた際、バーキンが籐のカゴに無造作に物を詰め込んでいるのを見て、何でも入れられるバッグをバーキンに贈ったものが名前の由来。
今では世界中の女性(あるいは男性)の、憧れのバッグとなっている
私もその憧れたひとり。
いつかはエルメスのバーキン、と思っていたが、その時は突然訪れた。
10年以上も前のこと。自分の会社を作ろうと思った頃。
ショーケースに自分の欲しいキャメル色のバーキンがあった。
欲しいな…とつぶやいたら、隣で、
買えばいいじゃん、の一言。
え~!と思ったが、
多分隣の連れ合いは、私がどんなバッグを買っても飽き足らず
次から次へとバッグを買うのが逆に不経済と思ったのだと思う。
ならばその期待に応えよう、と後先を考えず、
「買います!」と買ってしまったのである。
費用対効果を考えれば、この先毎日使ったところで償却できるものでもなかったが
その日からほぼ毎日使ってきた。仕事の日はこれだった。
10年以上を経過した今。
この姿。
ベルトをかけても外しても、様になる。
さすがにハンドル部分は革がめくれてしまったので、
スカーフを巻いてみたが、これもまた違う顔を見せてくれた。
へたり具合や糸のほつれ加減もいい感じになった。
きちんと大事に丁寧に扱ってあげるのもいいが、ジェーンバーキンが使っていたように
シールを貼ったり、鈴やらなんやらをぶら下げて自分のものにした。
これならバッグも本望だろう。
ただ、結局バッグ買いはこれで終わったわけではなかった。
エルメスの良さを知ったら。他のシーンでも使えるエルメスが欲しくなったわけだ。
私の物欲は、どこまでも続くのだ。
。