バーバリーのコート。
このコート、今でも晩秋から初冬にかけて登場する。

40年近く経った愛用のバーバリーのこーと。
実は、大学4年生のときにバイト代を貯めて購入したと思う。
なぜ、買ったか・・・?
当時、大学の研究室にいた担当教官がちょっと変わり者だった。
よく、お昼ごろに教官室に行くと、うどんを茹でて鍋から食べ、1リットルの牛乳パックの牛乳をパックごと飲んでいた。
彼はヨーロッパ旅行に時々出かけていて「由美~、いいぞ。ヨーロッパは」と言って、身に着けているものは、海外で買ってきたものが多かった。その中のひとつがバーバリーのコート。
かなり着こんでいて、ヨレッとした感じになっていたが、とても着心地がよさそうだった。
「いいぞー、これ」と言っていたそんな頃、芸能界では山口百恵さんの全盛期。何かの時にその百恵ちゃんがバーバリーのコートを着ている姿をテレビか雑誌で見たのだ。
メンズライクで襟を立てて、きりっとウエストでベルトをした姿がとてもかっこ良かった。多分私の買った玉虫色だったと思っている。当時のデパートでいったいいくらだったのだろう・・・でも、バイト代で買えたわけだから。
もう40年近くも経っているのに、玉虫色の微妙な光沢や色合いは変わらず、その作りの良さは時間が経ってから分かる。もともと軍用に作られたものだから、丈夫だし、機能性も高い。
私は兵士のようにボタンを首当たりまでビシッと止めて、襟をたて、ウェストでギュッと絞る着方が好き。
颯爽と歩けば、チラッと見えるバーバリーチェック。ハイヒールでもブーツでもスニーカーでも合わせられる、そういう意味でも機能的なコート。大好きな初冬の時期に毎年このコートに袖を通す日が楽しみなのだ。