還暦を越えて 初めの一歩 第11話「中国視察 その2」


中国視察 2日目

朝8時過ぎには出発。

北京から天津に向かう途中の「創冠廊坊」というゴミ焼却発電所を見学。

熱烈歓迎

熱烈歓迎

熱烈歓迎でお出迎え!

見学通路もきれいに整っていて、見学者の受け入れには慣れている感じがした。

綺麗な通路

綺麗な通路

歓迎のテーブル

歓迎のテーブル

この規模のごみ処理場は名古屋市内にもあるらしいが、私としては初めて見る大規模な処理場だった。

巨大UFOキャッチャーを操る人がいてゴミをかき混ぜる。完全に密閉されているから無臭だったが、想像を絶する。

ゴミの内容は、先にも書いたように分別されていない家庭ゴミ。それに過去7年くらいの北京、天津で出たゴミを貯めていたものも、ここに集積されているらしい。

UFOキャッチャーを操作する人

UFOキャッチャーを操作する人

巨大クレーンでゴミを移動

巨大クレーンでゴミを移動

ゴミをかくはんし、発酵させるとメタンガスが発生、それは発電へ。

ゴミ焼却機は三菱重工の機械を採用し、排ガス処理方法は中国最新鋭。850度で熱処理されたゴミの残渣はレンガや肥料になる。

そしてゴミから出た汚水は何度もフィルターを通し汚水処理場へ。ここは、中国最高の環境保護基準、排出規制を満たしているという。一部はEUの基準をも満たしているようで、目指すはゼロエミッションとのことだった。

ゴミ焼却の監視室

ゴミ焼却の監視室

綺麗な玄関で記念撮影

綺麗な玄関で記念撮影

まだまだこれから建設されていく建物を後に一路天津へ。

 

途中豚まんで有名な「狗不理」で昼食。日本にも店舗があるらしい

小さめの豚まん

小さめの豚まん

余談ですが、この店の名の由来、諸説あるらしいが、狗=犬、不理=かまわない、犬も食わぬとなじられた店主が逆手に取って付けた店名らしいが、西太后が絶賛したということで、有名人の写真も店内にたくさん貼られていた。

狗不理の箸置き

狗不理の箸置き

有名人の写真

有名人の写真

 

そして、最後の視察場所、政府管理下の天津子牙(テンシンシガ)循環経済開発区に到着。

2003年から開発がすすめられ中国一の開発区。135平方キロメートル。

名古屋市の三分の一くらい?

開発区の地の利

開発区の地の利

工業エリア、植林エリア、生活、事務エリアの3区画に分かれる。

業種は、廃棄機械電気のリサイクル、リメイク、新エネルギーの3つ。

開発区の理念として、工場の周りに緑化率を高めること。

私の見た中国で緑はほとんどなかった。

中国10年計画として2030年までの構想がある。

予定企業数494社、廃棄物処理量は150万トン。

工業エリアでは水処理と汚染物資処理等を環境配慮し、

真ん中の植林エリア29平方キロメートルでは、農業、家畜、観光の推進。

生活エリア9平方キロメートルには周辺の農民9万人を団地内に移動の予定。

習近平も評価しているそうだ。

 

この中で私たちは、家電リサイクル工場と、印刷後加工機のリメイク工場と廃車リサイクル博物館というのを見せていただいた。

家電リサイクル工場内は撮影不可。

ここではマスクとヘルメットを渡された。滞在中初マスク。

s__5095581

見学出発

見学出発

家電リサイクル能力は年間800万台で、かなり古いブラウン管テレビもたくさんあった。日本では各メーカーにその処分の責任があるが、ここではメーカー毎ではなく、部品ごとに処理されていた。

撮影不可の家電部品処理工場の一角

撮影不可の家電部品処理工場の一角

 

リメイク工場では印刷後加工機のリメイクの様子を見学。

機械メーカーがまだ使える、主に自社ブランドの部品を回収、メンテナンスをして、新たなブランドとして売っている。

新品の機械は高くて買えないといったレベルの会社によく売れているそうだ。もう中古品でしか買えないという機械もあるらしい。

確かに印刷関連機械は中古品でも十分役に立つものがある。

新品同様にして、新品商品に劣らないものを作ることは、新品を作るより技術力、能力がいると自負していた、まさに!

分解して使える部品をメンテ

分解して使える部品をメンテ

リメイクされて

リメイクされて

新しいブランドになる

新しいブランドになる

 

そして最後に廃車リサイクル博物館。

なのになぜか中国初のテレビをはじめ500台くらいのテレビが山のように高く(人の廃棄したゴミはヒマラヤのように高くと言いたかったらしい)展示されていた。

それと古い自動車の展示。過去には処理するところも見えたようだが、

大人の事情で見学不可となっていた。実際26万台の廃車処理能力のある工場がある。

山のように展示された古いテレビ

山のように展示された古いテレビ

中古車展示

中古車展示

見学の後は質疑応答。たくさんの質問に丁寧に答えていただいた。

その発音からか、会話がけんかしているように聞こえる中国語だが、ここの方たちはとても穏やかに冷静に話しているように聞こえた。

まだまだ増設途中で日本企業の進出もアリだそうだが、ここはパートナーとしてうまくやっていきたいということだった。

この開発区、国がリサイクル事業を推し進めているところなので、いずれはここで作られるエネルギーでこの開発区をまかなっていきたいのだと思う。

ここでも記念撮影

ここでも記念撮影

中国版エコフルタウンを後にした。

 

中国最後の晩餐は四川料理。ここでも紹興酒!と言ってみたら、なんと四川料理と紹興酒は合わないからということで置いてなく、ビールとワインだった。ただ辛いというより、やみつきになる辛さは「美味しい」に変わった。辛さも後をひかない。

カエル、アヒルの血、とか珍しいものもいただいて堪能させていただいた。

カエル登場!

カエル登場!

食べて、飲んで中国の二番目も瞬く間に過ぎた。

二日ご一緒いただいた白さんともここまで。

白さんは、今回の視察で女性が多かったこと、強かったこと(酒に?)にとても喜んでいた。

(酒に)強い女性?みんなかなり飲んだ後です

(酒に)強い女性?みんなかなり飲んだ後です

女性が働くことに対して、女性にはそれぞれ役目があって男性と同じように働くのは決して合理的ではないとおっしゃっていた。

それは私も同じ考え。女性を管理職に、とか待遇を男性並みに、とかいろいろな世論はあるが、女性には女性にしかできないことがあるので、男性と役や立場は違って当然。男性と同じように働ける周りの環境をつくることが大切だと私は思っている。

知的な素敵な白さん、有意義な時間をありがとうございました。

 

 

最終日、短い観光の時間。

天安門広場、故宮を駆け足で巡る。

どうやら写真撮ってはいけないと叫んでいたらしい・・・

どうやら写真撮ってはいけないと叫んでいたらしい・・・

全長1キロ、まともに観たら3日間くらいかかる。

明朝時代の紫禁城、中国で一番美しい建物と言われる。

最後の王朝溥儀は映画にもなっているし。

世界の観光客はもちろん、中国全土からお上りさんと思われる方大勢。

この日は土曜日ということもあってか、修学旅行風の学生さんや親子連れ、すんごい人だった。

大賑わいの紫禁城

大賑わいの紫禁城

 

さて、今回の視察。私もメンバーもSDGsバッジを付けての訪問だった。

持続可能社会実現のための世界的目標、

未来を変える17の目標は「誰一人取り残さない」という理念がある。

中国は独自に「一帯一路」を各国に進めている。それはSDGsにもつながるかもしれないしシルクロードのように世界の交易が深まるかもしれない、が現実はどうだろう。

今は、残念ながらドメスティックな感じ。ともすると自国の利益しか考えていないのではと思ってしまう。

SDGsは「経済」「社会」「環境」がバランスよく発展して成り立つ。

「経済」だけに力を入れてしまうと「環境」が破壊される。「貧困社会」は置き去りのままなのだ。

 

白さんが言っていた。日本人の持つ利他の心にリスペクトをしていると。

利己か利他かは自然の摂理に任せたい。

ただ自然はすべてのものと共存する、それは利他の心の原点だと思う。

急成長して発展した経済、進み過ぎたITやEC。

そしてそこに取り残された人への教育。

このギャップを埋めていくことを常に考えて実行していかないと、大きなひずみを生んで、中国は、世界はねじれてしまうかもしれない。

 

日本も大量生産、大量破棄、そして大気汚染、環境問題と同じような道を歩んできたけれど、自然は守られ美しさは保持されて順調に成長を遂げてきたかもしれない。

が、大震災という抗えない自然災害で取り残された人々のいる中で、来年のオリンピックに過剰なコストをかけている。今日本の行方も実は危ないのかもしれない。

 

SDGsって・・・

せめて自分だけでも、そしてこれを読んでいるあなただけでも子どもたちや、そのまた次の子どもたちの未来のためにほんの少しできる、利他の心を持ち続けたいと改めて思う中国視察だった。

賑わう北京

賑わう北京

再見(サイチェン)

再見(サイチェン)

 


タイトルとURLをコピーしました